ぱっとやごうのジャズ千夜一夜物語

第37夜 かげふみ資料室

1.ユーライアヒープ/ジェスロタル/ジミヘン/オールマン【第一話】

当時のA級、B級のロックバンドたちです。 JAZZ喫茶さえ消滅しつつある昨今だけど、当時はROCK喫茶、というものがありました。 高校生の頃はあれもこれもレコードを買う経済力が無かったし、ひとつスタイルとしてそういう所に出入りする事自体がカッコ良いと信じていたので結構通いました。 そこで聞いて特別気に入ったものだけを買ったり、結構まめにFMでAIR CHECKしたりしたもんです。 ジェスロタルなんて、タイツ穿いたおやじ(天才?イアンアンダーソン)が、フルートを吹くなんとも怪しいバンドでしたな。 でも有名だったので東京タワーの蝋人形館にもいます。

玉石混合、そういう事がほんの少しづつわかり始めた頃でした。


2.FOCUS【第一話】

オランダのバンド。 バロックやジャズの要素をふんだんに取り入れた、当時としてはかなり楽器の力量も楽曲としての完成度も高かったバンド。 ここのギターのJAN AKKERMANが僕の最初のギターアイドルです。 僕の変態フレーズの原型が多分このあたりに有るんじゃないかな、と思います。


3.西城秀樹【第一話】

ご存知西城秀樹。 当時は郷ひろみ、野口五郎と『新御三家』と呼ばれてました。 ちなみに『本家御三家』は三田明、橋幸雄、と誰だっけ??


4.ダリ/シャガール【第三話】

シュールレアリスト。 小汚い格好をしてこういう絵画の展覧会に行く事も又、僕たちの間ではカッコ良いと信じられていたなぁ。 大学に入るとこの手のものは絵画にとどまらず文学にまで手を染めて、一時いやな感じの青年だったかも。 結局背伸びしてるのがしんどくなってやめましたが。 でも絵画に関しては理屈抜きで構図、色使い等圧倒的なものがありますね。 ダリの劇的で偏執狂的なタッチに対して

シャガールの絵画には良くコミカルで、人を食ったような『うんちおじさん』などが描かれていますね。

どっちも天才!


5.エリッククラプトン【第三話】

クラプトンは良く聞きました。 ギタリストとしてはそこそこと言う程度だと思いますが、結構いい感じの小唄が有りますよね。 歌は年とともに上手くなっていったし。 こんな風にかっこ良く老けてゆければ素敵ですね。 僕も真似してバンドで<LET IT RAIN>なんかを歌っていた事もあります。 もちろん全く花は開きませんでした、というより結構忌まわしい思い出だなぁ。


6.サリンジャー(フラニーとゾーイー)【第四話】

彼女が気に入ってくれたと言う事も有って、その後何人かの女の子に何か本を紹介してくれ、と言われたら、たいがいこの本を紹介していました。 あんまり反応よく無かったですけど。 彼女だけが違ってたんですね。 そういえば、先日村上春樹が訳した『ライ麦畑‥』が出版されたので20年ぶりくらいに読みましたが、昔と違ってどうということは無かった。 それは村上君の翻訳のせいではなく、僕の感受性がどちらかに移動したと言う事なのだと思います、良い悪いではなく。


7.焼肉のたれジャン(米倉斉加年)【第五話】

全国区のコマーシャルだったかな? WEBであまり良い写真が無かったのですが、似てるか似てないかは皆様の判断にお任せします。


8.華麗なるギャッビー【第八話】

この本は何度か読みました。 フィッッジェラルドの本も随分なお金を出して買って、読みました。 結局、繊細さと弱さが隣り合わせにいるような男と自分をダブらせる、大胆な錯覚をしていたのですね、多分。 勘違い、あー恥ずかしい。 どこかに書いたと思うけど、ギャッビーの映画の解釈は人の生き死にの部分を間違えていると思いると思うのですが。


9.石川ひとみ【第八話】

好きでした、ひとみちゃん。 それはやはり智恵の面影があったからです。 今でもたまにテレビで童謡を歌ってたり、ナツメロ番組に出てたりすると当時の事を思い出します。 甘酸っぱいなあ。 おもはゆい感じです。


10.MILES DAVIS【第八話】

話の中で出てくる<OLD FOLKS>と言う曲は、知立のバンドで亡くなったアルト吹きの十八番だったので愛着があります。


11.南海ホークス【第十話】

実家は南海ホークスのフランチャイズ大阪球場から割と近かったので 結構野球選手が住んでいました。 話に出てくる友人とは今でも必ず盆正月には家族で会ったりしています。 今はダイエーホークスかな? あれ、また変わったんだっけ?


12.アルバートキング【第十五話】

そんなにブルースは聞いてこなかったけど、最初のエレキを持つのが結構遅かったので ─ 皆に笑われるけど、僕の最初のエレキは友達から買ったグレコのフライングVです ─ それまではフォークギターでアルバートキングなどのシンプルなスリーコードに合わせて延々適当にシングルトーンで弾いてました。 その割にピッキングが甘いと、あの人に叱られそうですが‥あの人??‥


13.蘭華団【第十五話】

高校の近くに憂歌団が通っている喫茶店が実際に有りました。 で、蘭華団というのは、実は僕が大学時代にやっていた歌ものフュージョンバンドの名前です。 中本マリやらマリーンやら当時ちょっとはやっていたモノをコピーなんかしてました。 僕も毒の無い演奏をしていた事も有るのです。 何年かに一度こっそり聞きますが、いつも冷や汗を禁じ得ません。


14.ART PEPPER/SONNY ROLLINS/CHET BAKER【第十六話】

このあたりのジャズはまずは形だけ、といった感じで素通りして、何年後かにしっかり聞きました。 僕は演奏者のバックグラウンドなんかをあまり意識せずに純粋に音楽を聞きたいので、ART PEPPERやCHET BAKERなどは生きざまそのものがクローズアップされすぎていけないと思いますね。 理屈抜きでロリンズがブローする、自然に体が反応する、それがジャズという事だと思っています。


15.宮城音弥【第十六話】

心理学者ですね。 新書版のこの人の本はとにかくおもしろい。 大学2年くらいの時に大はまりでした。 難しくなく、胡散臭くも無い。 オカルトと心理学を両方の側面から、真面目に本にされています。 おもしろすぎて読んだ事が余り頭の中に残っていませんが。 ─ 言い訳にもならんなぁ ─


16.お宝【2006年9月18日追加】

彼女からもらった学園祭チケット。 連載を終えて一年以上してから見つけました。 やや名前のゴム印が薄れているとは言うもののちゃんと読み取れる状態で出てきたので、びっくりです。 おもはゆい、ってこんな感じですね。 お盆休みに実家でかつての自分の部屋の整頓をしていたら、ジャズ喫茶のマッチなどをまとめていた箱の中から出てきました。 写真も無いかと捜しましたがそっちの方は無かったなあ。 行き場が無いので千一の資料室に写真乗っけさせてもらいます。

【次週に続く】

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